小学校でのSTEM教育の事例

日本の小学校におけるSTEM(最近では芸術のAを加えたSTEAM)教育は、単に「プログラミングを学ぶ」だけでなく、「身近な課題を科学的・数学的な視点で解決する」という**プロジェクト型学習(PBL)が主流になっています。

1.【理科×テクノロジー】スマート農業・自動灌漑システム

理科の「植物の成長」の単元と、プログラミングを組み合わせた事例です。
内容:教室で育てているヘチマやアサガオのプランターに、土壌水分センサーを設置します。
活動:「土が乾いたら自動でポンプが動き、水をやる」というプログラムをmicro:bit(マイクロビット)などで作成します。
STEMポイント:Science:植物に必要な水の量を観察・分析する。
Technology:センサーとモーターによる自動化。
Engineering:効率的に水を届けるための配管や装置の組み立て。

2.【算数×エンジニアリング】多角形を描くドローン・ロボット

算数の「図形」の性質を、コードを使って物理的に再現する事例です。
内容:「正多角形」の定義(辺の長さや外角の和)を学んだ後、プログラミングでドローンを飛ばしたり、床を走るロボットを動かしたりして、正確な正五角形や正六角形を描かせます。
活動:「360度 ÷ 頂点の数」という数学的法則を、実際にロボットを動かすための「回転角」として活用します。
STEMポイント: Mathematics:角度や距離の計算、図形の性質の理解。
Engineering:プログラム通りに動かない場合のデバッグ(調整)。

3.【社会×工学×環境】防災・減災のハザードマップ製作

地域の安全をデータとエンジニアリングの視点で考える、より社会に近い事例です。
内容:自分たちの住む地域の「浸水リスク」や「地震時の危険箇所」を調査し、3Dプリンターや段ボールを使って立体的なジオラマ模型を作ります。
活動:実際に模型に水を流して浸水のシミュレーションを行ったり、加速度センサーを使って模型の「揺れやすさ」を数値化したりします。
STEMポイント: Engineering:構造物の強度や地形の再現。
Technology:3Dモデリングやセンサーによる計測。
Mathematics:縮尺の計算や被害予測の確率。

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